前回紹介したコマンドの「ディレクトリ・ファイル操作」の使い方・オプションを紹介してきます。
実際に実行したときの例を載せているので、ぜひ一緒に使ってみましょう!
ディレクトリ・ファイル操作
今回紹介するコマンドは、どれもよく使う基本的なコマンドです。
何度も使用するため、調べずに使えるようになれると良いと思います!
pwd:現在のディレクトリを表示
<使い方>
$ pwd
/home/username/projects/my_project
<オプション>
-L
または --logical
シンボリックリンクをたどって、論理的なパス(シンボリックリンクを含むパス)を表示します。
$ pwd -L
/home/username/projects/my_project
-P
または --physical
物理的なパス(シンボリックリンクを解決した実際のパス)を表示します。
$ pwd -P
/home/username/projects/real_path
ls:ディレクトリ内のファイルやサブディレクトリを一覧表示
<使い方>
$ ls
Applications Documents Library Music Public
Desktop Downloads Movies Pictures
ディレクトリ内のファイルやフォルダの一覧を表示するために使用されます。
<オプション>
-l
(長い形式で表示)
ファイルやディレクトリの詳細(権限、所有者、サイズ、更新日など)を表示します。
$ ls -l
drwx------@ 3 name staff 96 9 23 23:20 Applications
drwx------+ 30 name staff 960 10 27 00:06 Desktop
drwx------+ 11 name staff 352 10 16 01:28 Documents
drwxr-xr-x+ 4 name staff 128 6 2 10:39 Public etc...
-a
(隠しファイルも含めて全て表示) .
(ドット)で始まる隠しファイルも含めて表示します。
$ ls -a
. .zprofile Downloads
.. .zsh_history Library etc...
-h
(人間が読みやすいサイズで表示)
ファイルサイズをKB、MB、GBなどの形式で表示。-l
オプションと組み合わせることが一般的です。
$ ls -lh
drwx------@ 3 kawasakiami staff 96B 9 23 23:20 Applications
drwx------+ 30 kawasakiami staff 960B 10 27 00:06 Desktop
drwx------+ 11 kawasakiami staff 352B 10 16 01:28 Documents etc...
-R
(再帰的に表示)
サブディレクトリの内容も含めて再帰的に表示します。
$ ls -R
./Documents:
test1 test2
test3 test4 etc...
-t
(更新日時順で表示)
ファイルを更新日時順で並べて表示します。
$ ls -lt
drwx------+ 11 kawasakiami staff 352 10 16 01:28 Documents
drwx------@ 3 kawasakiami staff 96 9 23 23:20 Applications
drwx------+ 5 kawasakiami staff 160 6 9 12:28 Pictures etc...
-r
(逆順で表示)
表示順を逆にします。-t
や -l
と一緒に使われることが多いです。
$ ls -ltr
drwx------ 3 kawasakiami staff 96 6 2 10:39 Movies
drwx------+ 4 kawasakiami staff 128 6 2 10:47 Music
drwx------+ 5 kawasakiami staff 160 6 9 12:28 Pictures etc...
cd:指定したディレクトリに移動
<使い方>
$ cd directory_path
directory_path
の部分に移動したいディレクトリのパスを指定します。成功すると、そのディレクトリが新しいカレントディレクトリになります。
<オプション>
絶対パスで移動
ルートから指定した完全なパス (例:/home/username/documents
) に移動します。
$ cd /home/username/documents
相対パスで移動
現在のディレクトリから見た相対パスで移動
$ cd projects/my_project
ホームディレクトリに移動cd
コマンド単独や cd ~
でホームディレクトリに移動
$ cd
または$ cd ~
親ディレクトリに移動
一つ上の階層(親ディレクトリ)に移動
$ cd ..
直前のディレクトリに戻る
移動する前のディレクトリに戻るので、いつ上の階層に移動したが戻りたい時などに使える
$ cd -
pwd
コマンドを使うと、現在のディレクトリが確認できます。- タブ補完機能(
Tab
キー)を使うと、ディレクトリ名を自動補完でき、長いパス入力が簡単になります。
(例:/home/username/documents
に移動するためのパスを打つ時に、/home/username/docum
まで打って、Tabキーを押すと、documents
と自動で入力される。
ただし、documentsと同じディレクトリにdocum
と同じディレクトリ・ファイルがない場合に限る)
まとめ
もう全部知ってたよ!!という方も多いと思いますが、それくらいよく使うコマンドです。
コマンドを覚えるために、初めの方は全て手打ちしても良いと思いますが、効率を上げるために、徐々にTabキーをうまく使っていくとより良いと思います。
オプションも覚えるとより作業効率が上がりますので、ぜひたくさん使って覚えてみてください!